- 【タイトル】「太極拳」⇒「神拳無敵」(無敵神拳)
- 【製作会社】中原電影製片公司⇒銀都機構
- 【監督】張鑫炎(チャン・シン・イエン)
- 【主演】李連杰(リー・リンチェイ)
1981年に撮られたジェット・リーの記念すべきデビュー作『少林寺』のあとに、引き続きジェット・リー主演、張鑫炎(チャン・シン・イエン)監督で製作されるはずだった作品が『太極拳』です。
設立第1弾作品である『少林寺』の手ごたえを感じた中原電影製片公司が、第2弾作品として1982年夏に撮影を開始すると発表。
しかし、予想以上の『少林寺』ブームによって製作は一時延期となり、『少林寺2(少林小子)』を先に製作することになったようです。
確かに、当時のリアルタイム世代としても、どちらかというとジェット・リー(その頃はリー・リンチェイ)ブームというよりは、明らかに『少林寺』ブームだったと思います。
本国では当然日本以上のブームで、家出少年が続々と少林寺を訪れたという・・・
※右上画像はあくまで管理人の妄想によるイメージ画像です。
『少林寺2』の撮影が進む中、廖一原は新たな映画会社である銀都機構を設立しジェットと契約。『少林寺2』の完成後、再びこの作品の製作を予定していました。その時にはタイトルが『神拳無敵』(無敵神拳とも)に変更されています。また、もう1本『飛紅巾』という作品も同時に計画されていたようです。
ジェット・リーが『少林寺2』のプロモで1984年に来日した時も、次回作として有力なのがこの作品であると本人が語っていました。
しかし、再びその製作は延期され、今度はショウブラザーズと手を組み、大物監督・劉家良(ラウ・カーリョン)を招聘して『阿羅漢(南北少林)』の製作を開始するのです。
これ以降、同時に計画されていた『飛紅巾』の話題は出るものの、この『太極拳(神拳無敵)』については語られることはなくなります。
今となっては、この時の『太極拳』という作品がどういうものだったのか(脚本はできていたらしい)わかりませんし、「太極拳」自体はとてもメジャーな題材なので、太極拳がテーマだからと言って、安易にこの作品と関連づけることは出来ませんが、『神拳無敵』というキーワードは何を意味しているものなのでしょうか。
私は武侠小説にはあまり詳しくはないのですが、幾度となく映像化もされている金庸の小説『碧血剣』や『鹿鼎記』に「神拳無敵」と呼ばれた侠客・帰辛樹という人物が登場するようです。
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しかし、どうも太極拳とは直接的につながらない。(太極拳の創始者と言われる張三豊が創設したとされる武当派とともに「六大門派」と呼ばれた華山派の人?)
なので、今回はジェット・リーと監督の張鑫炎(チャン・シン・イエン)が関係した太極拳作品をピックアップ!
『マスター・オブ・リアル・カンフー 大地無限』(1993)
- 【タイトル】 邦題:マスター・オブ・リアル・カンフー 大地無限、原題:太極張三豐
- 【監 督】 袁和平(ユエン・ウーピン)
- 【出 演】
李連杰(ジェット・リー)、楊紫瓊(ミシェル・ヨー)、錢小豪(チン・シウホウ)
于海(ユエ・ハイ)、孫建魁(チャン・チェン・フー) - 【公 開】 香港:1993-11-18
再生時間 2:51
再生時間 2:37
再生時間 1:34
再生時間 3:03
- 【タイトル】
邦題:マスター・オブ・リアル・カンフー 大地無限2、太極神拳
原題:太極拳、功夫小子闖情關 - 【監 督】 袁和平(ユエン・ウーピン) 、張鑫炎(チャン・シン・イエン)
- 【出 演】
呉京(ウー・ジン)、鍾麗緹(クリスティー・チョン)、胡慧中(シベール・フー)
于海(ユエ・ハイ)、計春華(チー・チェンホア) - 【公 開】 香港:1996-03-14
再生時間 1:48
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幻の李連杰(ジェット・リー)作品集 - 【関連コンテンツ】
ジェット・リー物語【第4章】少林寺ブーム到来 -1980~1982-
この作品が噂されていた時期のジェット・リーのお話です。 - 【関連コンテンツ】
功夫皇帝-ジェット・リー物語
ジェット・リーが、伝説上の人物で太極拳の創始者とも言われる「張三豊」を演じた作品で、袁和平(ユエン・ウーピン)監督のもと1993年に製作されています。共演者の中には『少林寺』メンバーである于海(ユエ・ハイ)、孫建魁(チャン・チェン・フー)も。
ジェットにとってはやはり太極拳そのものに対する想いは強かったようで、太極拳を題材とした作品を撮りたいという願望は常に持っていたようです。
ただこの作品は、「太極拳」そのものよりも、それまでジェットが演じてきた「黄飛鴻」、「方正玉」などと同様に英雄伝的なものに過ぎない気もします。
『マスター・オブ・リアル・カンフー/大地無限2』⇒『太極神拳』
呉京(ウー・ジン)のデビュー作で、1996年公開作品ですが、監督として張鑫炎(チャン・シン・イエン)が袁和平(ユエン・ウーピン)と共同クレジットされています。共演者にも『少林寺』メンバーから、于海(ユエ・ハイ)、計春華(チー・チェンホア)がエントリー。
日本では、さきほどのジェットによる『大地無限』の続編であるかのようにビデオ化されたが、DVD化の際に『太極神拳』と変更されているが、香港での公開題は『太極拳』だった。今でこそ、ウー・ジンのデビュー作ということで貴重な作品だが、公開当時はてんで当たらず、悲惨な興行結果になってしまった。
どうもこちらも当初の『太極拳』とは違うような気がします・・・。
ここ数年で、ジェット・リーがスティーブン・フォンが監督で三部作として製作される『太極(Taichi)』に出演するとか言われてましたが、どうも出演しないっぽいですね。
また、周星馳(チャウ・シンチー)がハリウッド映画として製作するという話もありました。
さらには、こちらの製作は固いようですが、キアヌ・リーブスが初監督兼出演で『Man of Tai Chi(太極侠)』を製作するとか。
やはりジェットには、3部作かキアヌの作品に出て欲しかったです(;д;)
この辺はまた別記事で詳しく取り上げるつもりですが、ジェット自身は未だに太極拳をもっと広めたいとの意向を持っている様子。
もしかしたら今後、ジェットによる『太極拳』作品がまたみられる日もそう遠くないかもしれません。
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