- 【タイトル】「戦国風雲」
- 【製作会社】 銀都機構有限公司
- 【監督】張鑫炎(チャン・シン・イエン)
- 【武術指導】李連杰(ジェット・リー)
- 【主演】于承惠(ユー・チェンウェイ)
この作品は、1986年の『阿羅漢(南北少林)』の頃にNO.2の『飛紅巾』とともに持ち上がっていた企画で、ジェット・リー関連作品としては大変珍しく、武術指導が予定されていました。
もちろん、ユン・ケイらアクション監督とともに動作設計を行うのは常ですが、出演せずに武術指導をやるという話はこの作品以外聞いたことがありません。
そしてこの作品も、『阿羅漢』のあと「飛紅巾」とともに延期になってしまいます。
しかし、翌1987年(公開は88年)に『黄河大侠』というタイトルで、ジェット・リー抜きでこの作品は実現することになります。
※右の画像はあくまで管理人の妄想によるイメージ画像です。
『黄河大侠』
戦国の乱世を生きる盲目の剣豪が次々と敵との争いをくりひろげるという歴史アクションで、日本でも劇場未公開ですが89年にビデオ化されています。
ジェット・リーの姿はないものの、主演も予定通り于承惠(ユー・チェンウェイ)が務め、『少林寺』メンバーが多数集結。おそらく当初の予定にかなり近い形で実現したのではないでしょうか。
『少林寺』ブームの終焉を感じた製作陣が、次は武侠物だと少林寺メンバーをフル出演させて作った作品でしたが、興行成績は250万香港ドルと奮わず、総合125位という結果に終わっています。
ブームは下火になったとは言え、翌年のジェット・リーによる『中華英雄(ファイナル・ファイター 鉄拳英雄)』が1,150万香港ドルを稼いだことを考えると、もしジェットが武術指導をしていたらそのネームバリューでもう少し良い成績が残せたかもしれませんね。
- 【タイトル】 邦題:黄河大侠、原題:黄河大侠、黄河大侠之剣覇天下
英題:YELLOW RIVER FIGHTER - 【監 督】 張鑫炎(チャン・シン・イエン)
- 【出 演】
于承惠(ユー・チェンウェイ)、胡堅強(フー・チェンチアン)、計春華(チー・チェンホア)
于海(ユエ・ハイ)、孫建魁(チャン・チェン・フー)、熊欣欣(ホン・ヤンヤン) - 【公 開】 1988年
よくよく考えれば、いくら中国の至宝と言われるジェット・リーでも、この時点での経験不足は明らかです(『中華英雄』でも証明されたように)。
やはりジェットの武術指導というのは、あくまで名目上のものを予定していたようにも思えます。
また、会社が劉家良(ラウ・カーリョン)にジェットを取られた張鑫炎(チャン・シン・イエン)をなだめるためという見方も出来ますね。
ジェットが単身で生き残りをかけ、『中華英雄』を撮っている頃、他の「少林寺」メンバーも同様に闘っていたようです。
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