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林正英/ラム・チェンイン【スター名鑑】

KungFuTube スター名鑑

林正英/ラム・チェンイン【スター名鑑】

プロフィール

【名前】
林正英
林根宝(本名)
ラム・チェンイン
Lam Ching-ying
Lam Gun Bo (本名)
【出身】
香港
【生年月日】
1952年12月27日
【没年月日】
1997年11月8日
【年齢】
44歳没
【主な職業】
俳優・武術指導

林正英/ラム・チェンイン【スター名鑑】

香港映画で活躍した俳優・武術指導家。『霊幻道士』に代表されるキョンシー映画での道士役で広く知られている。詠春拳・截拳道の達人でもある。

幼少時から京劇学校で訓練を積み、詠春拳などの武術も学ぶ。その後スタントマンとして映画界に入り、李小龍(ブルース・リー)に認められたことで武術指導としても頭角をあらわす。その後端役での下積みを重ねたのち、洪金寶(サモ・ハン)率いるスタントチーム「洪家班」へと入り、サモ・ハンの右腕的存在に。以後’80年代にかけて数多くの作品に出演する傍ら、武術指導としても活躍した。

’80年代には武術指導として香港金像奨の最優秀アクション指導賞を2度受賞。俳優としても『敗家仔(ユン・ピョウ inドラ息子カンフー )』などで好演、道士役を演じた’85年の『殭屍先生(霊幻道士)』が大ヒットしたことで、「道士=ラム・チェンイン」というイメージが定着し、数多くのキョンシー作品で道士役を演じることになった。

’90年代に入るとキョンシーブームの終焉とともに映画界を去り、活動の場をTVドラマ業界へと移す。そこで出演したTVシリーズ『殭屍道長(霊幻道士・キョンシーマスター)』が起死回生のヒットとなり、続編も製作されたが’97年に44歳という若さで肝臓癌のため急逝した。

林正英(ラム・チェンイン)

来歴

1952年
7人兄弟の3番目として香港で生まれる。家庭は貧しかった。
’50年代後半~’60年代前半
小学校を2年で退学。父親に京劇の四大名門校の一つである春秋戯劇学校へ入学させられ、粉菊花の元で5年間訓練を積む。同門には尊龍(ジョン・ローン)、董瑋(トン・ワイ)、惠天賜(ウェイ・ティンチー)、孟海(マン・ホイ)、鐘發(チュン・ファト)らがいる。
1963~1964年
于占元の中国戯劇学院に在籍する成龍(ジャッキー・チェン)、洪金寶(サモ・ハン)、元華(ユン・ワー)らとともに詠春拳を学ぶ。
1969年
17歳でスタントマンとして映画界に進み、ショウ・ブラザースの『鐵手無情』でスクリーンデビューを果たす。
体型が痩せていたため、鄭佩佩(チェン・ペイペイ)など女優の吹替えをする機会が多かった。
’70年代
’71年、『唐山大兄(ドラゴン危機一発)』に端役出演し、武術指導の韓英傑(ハン・インチェ)のアシスタントを務める。ここで李小龍(ブルース・リー)に認められ、 続く『精武門(ドラゴン怒りの鉄拳)』や 『龍爭虎鬥(燃えよドラゴン)』などでも武術指導助手を務め、リーの右腕として絶大な信頼を得た。
元華(ユン・ワー)らと共にブルース・リーのお気に入りの10人に選ばれ、彼によるプロデュースでアメリカ・デビューする予定だったが、’73年7月20日、32歳という若さでブルースが急死したため話は流れてしまった。
その後、数作品でメインの武術指導を担当。ゴールデン・ハーベスト作品を中心に端役での下積みを重ねる。
’70年代末からは、それまで共演機会の多かった洪金寶(サモ・ハン)率いるスタントチーム「洪家班」へと入り、サモ・ハンの右腕的存在に。以後’80年代にかけて数多くの作品に出演する傍ら、武術指導としても活躍した。
’80年代
俳優としての活躍も目覚ましく、’81年の『敗家仔(ユン・ピョウ inドラ息子カンフー )』では元彪(ユン・ピョウ)の師匠役を好演。この作品で彼が魅せた詠春拳は功夫映画史上最高の一つとされている。また本作ではサモ・ハン、ユン・ピョウ、陳會毅(ビリー・チャン)とともに武術指導として第2回香港電影金像奨の最優秀アクション指導賞を受賞した。
翌’82年には『霊幻道士』シリーズの元祖と言える通称サモハン・ホラー3部作の一つ『人嚇人(霊幻師弟 人嚇人)』で、初の道士役を演じた。
’83年には『奇謀妙計五福星(五福星)』で、2度目の香港電影金像奨・最優秀アクション指導賞を受賞。
同年、鄭冰冰と結婚し、その後一男(林家耀)、一女(林式瓦)を設けるも5年で離婚。その後は養育権を取得して男手ひとつで子供達を育てた。
その後も俳優・武術指導として活躍を続け、大ヒット作品の『殭屍先生(霊幻道士)』(’85年)で再び演じた道士役が自身最大の当たり役となり、「道士=ラム・チェンイン」というイメージが定着する。以後、数多くのキョンシー作品で道士役を演じることになった。
’80年代後半には、『一眉道人(霊幻道士5 ベビーキョンシー対空飛ぶドラキュラ!)』で初の監督業に進出。映画製作にも乗り出した。
’90年代
’90年代に入ると粗製濫造されたキョンシー映画もブームの終焉を迎える。その中でも『非洲和尚(コイサンマン キョンシーアフリカへ行く)』など新しいアイデアを盛り込んで巻き返しを図るも叶わなかった。
やがて徐克(ツイ・ハーク)が『ワン・チャイ』シリーズや『スウォーズマン』シリーズなどで武侠映画ブームを起こすも短期間で収束。自ら製作・監督を務めた’94年の『青蜂俠』を最後に映画界から退いた。
以降は、活躍の場をTVドラマ業界へと移し、’95年『殭屍道長(霊幻道士・キョンシーマスター)』でTVシリーズ初主演。これが起死回生のヒットとなるも、体調が優れない日々が続いた。’同作では女優の苑瓊丹(ユン・キンタン)と出会い交際がスタートする。
翌年、苑瓊丹と同居開始。前作の好評を受け続編の『殭屍道長II(霊幻道士)』が製作されるが、かねてからの体調不良で撮影前に検査の為渡米。肝臓癌で既に手遅れの状態だった。
人気シリーズの『殭屍道長』第3シーズンの製作も予定されていたが、体調不良のため降板。製作は中止された。癌が発覚して以降、家族以外にはそれを知らせず、親しいサモ・ハンや友人達でさえもマスコミ報道で病気の事を知った。
そして’97年11月8日、44歳という若さで肝臓癌のため亡くなった。遺言により、愛用のサングラスと遺骨がアメリカに埋葬された。

林正英(ラム・チェンイン)

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