+α.【補足情報】公開・製作費・興収、今後の予定など
最後に、ジャッキーの実写出演作を中心に、ここまで伝えきれなかった情報を補足しておきます。
本当に思いつくまま書き連ねているので、内容のあるものになっているかどうかわかりませんのでご了承を。
①日本公開までの所要日数
近年は初公開から日本公開まで随分と長い印象があります。
昨今の情勢を考えると、劇場公開されるだけまだマシか、と思ってしまう寂しい状況が続いてますね。
最近はジャッキー映画もポスプロの期間が延びてますので、撮影から日本公開までで考えると、
非常に長い期間待たなければならなくなりました。
例えば今年9月に日本公開が予定されている『スキップ・トレース』なんて、2014年秋撮影です。
私たちはちょうど3年前のジャッキーを観ることになるんですね(汗)。うーん。
日本での興行成績次第でまた変わってくるとは思うのですが、悩ましい問題です。
ここで、恒例(?)の日本公開所要日数まとめです。
作品名 | 本国公開 | 日本公開 | 所要日数 | 配給 |
香港国際警察 /NEW POLICE STORY | 香港:2004/09/24 | 2005/03/05 | 162日 | 東宝東和 |
THE MYTH/神話 | 香港:2005/09/23 | 2006/03/18 | 176日 | ユナイテッドIP |
プロジェクトBB | 香港:2006/09/29 | 2007/04/07 | 190日 | ユナイテッドIP |
ラッシュアワー3 | 米国:2007/08/10 | 2007/08/25 | 15日 | 東宝東和 |
ドラゴン・キングダム | 米国:2008/04/04 | 2008/07/26 | 113日 | 松竹 |
新宿インシデント | 香港:2009/04/02 | 2009/05/01 | 29日 | ショウゲート |
ダブル・ミッション | 米国:2010/01/16 | 2010/06/19 | 154日 | ショウゲート |
ラスト・ソルジャー | 中国:2010/02/11 | 2010/11/13 | 275日 | プレシディオ |
ベスト・キッド | 米国:2010/06/11 | 2010/08/14 | 64日 | ソニーPE |
新少林寺/SHAOLIN | 中国:2011/01/19 | 2011/11/19 | 304日 | カルチュアP |
1911 | 中国:2011/09/23 | 2011/11/05 | 43日 | 東映 |
ライジング・ドラゴン | 香港:2012/12/12 | 2013/04/13 | 122日 | 角川 |
ポリス・ストーリー/レジェンド | 中国:2013/12/24 | 2014/06/06 | 164日 | ブロードメディアS |
ドラゴン・ブレイド | 中国:2015/02/19 | 2016/02/12 | 358日 | ツイン |
スキップ・トレース | 中国:2015/12/24 | 2017/09 | 617日~ | 角川 |
レイルロード・タイガー | 中国:2016/12/23 | 2017/06/16 | 175日 | プレシディオ |
カンフー・ヨガ(仮) | 中国:2017/01/26 | 2018 | 340日~ | 角川 |
ザ・フォリナー(仮) | 中国:2017/09/30 | 未定 | 未定 | 未定 |
ブリーディング・スティール(仮) | 中国:2017/12/22 | 未定 | 未定 | 未定 |
ジャーニー・トゥ・チャイナ(仮) | 中国:2017予定? | 未定 | 未定 | 未定 |
さして傾向と言えるほどのものはないのですが、最近では中国系が半年、大作になると1年、
日本絡み(合作やキャスト)やハリウッド主導作品はより短くなる、といったところでしょうか。
待機作の『ザ・フォリナー(仮)』も2018年中に観られることを期待します。
少なくとも1年に1回はジャッキー映画を観たいものです。
公開ラッシュも嬉しいですが、あまり期間が空くのもね…。
ちなみに上記で一番長い日本公開空白期間は
『ポリス・ストーリー/レジェンド』から『ドラゴン・ブレイド』までの616日間、
次いで『新少林寺/SHAOLIN』から『ライジング・ドラゴン』の511日間となってます。
2年近い空白はやはり厳しいです…。
②邦題を考える
ここでちょっと肩の力を抜いて、ジャッキー映画の邦題について考えてみます。
ジャッキー映画に限らず、常日頃から邦題に関してはいろいろと不満はあるのですが、
おそらくは興行的に考えて、内容が想像しやすいように、との狙いがあるのでしょうね。
個人的には「カナ(原題)+副題」の組み合わせはC級っぽくて嫌いです。
シリーズもの(ハリポタとかコールドウォーなんかもそう)はまた別ですが。
近年のジョニー・トー作品など香港映画の邦題は結構好きです。
あと、近年は続編でもナンバリングしなかったり、続編自体を謳わないことが増えましたね。
それも洋画を含め外国映画不振が影響しているのでしょうか。
さて、本題のジャッキー映画の邦題ですが、近年の作品は以下の通り。
※ここではわかりやすく表記するため、繁体字や簡体字ではなく日本漢字で表記しています。
邦題 | 漢題 | 英題 |
香港国際警察 /NEW POLICE STORY | 新警察故事 | New Police Story |
THE MYTH/神話 | 神話 | The Myth |
プロジェクトBB | 宝貝計画 | Rob-B-Hood |
ラッシュアワー3 | 火拼時速3 | Rush Hour 3 |
ドラゴン・キングダム | 功夫之王 | The Forbidden Kingdom |
新宿インシデント | 新宿事件 | Shinjuku Incident |
ダブル・ミッション | 一屋特攻隊 | The Spy Next Door |
ラスト・ソルジャー | 大兵小将 | Little Big Soldier |
ベスト・キッド | 功夫夢 | The Karate Kid |
新少林寺/SHAOLIN | 新少林寺 | Shaolin |
1911 | 辛亥革命 | 1911 |
ライジング・ドラゴン | 十二生肖 | Chinese Zodiac |
ポリス・ストーリー/レジェンド | 警察故事2013 | Police Story 2013 |
ドラゴン・ブレイド | 天将雄師 | Dragon Blade |
スキップ・トレース | 絶地逃亡 | Skiptrace |
レイルロード・タイガー | 鉄道飛虎 | Railroad Tigers |
カンフー・ヨガ(仮) | 功夫瑜伽 | Kung Fu Yoga |
ザ・フォリナー(仮) | 英倫対決 | The Foreigner |
ブリーディング・スティール(仮) | 機器之血 | Bleeding Steel |
ジャーニー・トゥ・チャイナ(仮) | 中国遊記:鉄面人之謎 | Journey to China: The Mystery of Iron Mask |
ちなみにまだ邦題決定前の作品は私が勝手に『邦題(仮)』としていますが、
なんとなく深く考えずに書いてますので、お気になさらずに。
基本的には原題もしくは漢題+英題のパターンが多く、わかりづらい単語の時は変更といったところでしょうか。
特にここ最近はシンプルに原題ベースで違和感がありません。
今後の公開予定作品については『カンフー・ヨガ』はまずコレで決まりでしょう。
『The Foreigner』はそのまま行けば『ザ・フォリナー』または『ザ・フォーリナー』か。
ニュースサイトなんかでは『ザ・フォーリナー』が多いようですね。ただあまり一般的な単語ではない気もします。
漢題直訳にしても『イングランド・ショーダウン』?全然しっくりきませんね。
もしかしたら原作をベースに『チャイナマン』だったりして。
個人的にはやっぱりシンプルに『ザ・フォリナー』が良いかな。
『機器之血/Bleeding Steel』もちょっと難しい。作品内容の詳細がまだ不明なので、なんとも言えませんが
いずれにしても意味は「機械の血(流血)」ってことですよね。
「Steel」っていうと機械っていうよりは「鋼鉄(鋼)」をイメージしちゃいます。
「Bleeding」も厳密な意味はさておき、単語としては「Blood」のほうがより一般的かと。
なので『ブラッド・スティール』とか『ブラッド・マシーン』?
これだと前後逆で『スティール・ブラッド』とか『マシーン・ブラッド』になるのかな?
配給会社さんがどんな邦題をつけるか楽しみです。
ラストの『中国遊記』ですが、前作が『レジェンド・オブ・ヴィー 妖怪村と秘密の棺』。
私の嫌いな(笑)パターンです。でも確かに原題の『ヴィー』ではなんのこっちゃ?ですよね。
ちなみに同原作の1967年作品は『妖婆 死棺の呪い』。
いや~、やめて~!ジャッキー映画にそんなタイトルつけないで~(笑)。
でも、前作自体DVDスルーですし、日本でメジャーな作品とも思えないので、過去作品からの引き継ぎは無いかも。
内容自体が前作鑑賞不要であれば、もう『ヴィー』の継承はないでしょうね。
ただ私が適当に付けた『ジャーニー・トゥ・チャイナ』だと作品のイメージが全然湧いてこないです。
『ミステリー・オブ・アイアンマスク』のほうがまだ伝わるかも。
ただ、ストレートに考えると『ジャーニー・トゥ・チャイナ~鉄仮面の謎』みたいなパターンが有力か…。
まぁ、この邦題決定もジャッキー映画の楽しみの一つ。
皆さんも邦題予想しながら、今後の発表を心待ちにしてはいかがでしょうか。
③製作期間と製作費、興行収入など
近年の出演作の製作費と興行収入(中国)がこちら。
※製作費は公式発表でも大概いいかげんなので参考程度に。
邦題 | 製作費:US$ | (円換算) | 興行収入:元 | (円換算) | 中国年間順位 |
ライジング・ドラゴン | 5000万US$ 現地新聞より ※諸説ありすぎ | 55億円 | 8.6億元 | 137億円 | 3位 |
ポリス・ストーリー/レジェンド | 490万US$ | 5.4億円 | 5.3億元 | 85億円 | 8位 |
ドラゴン・ブレイド | 6500万US$ | 72億円 | 7.4億元 | 118億円 | 15位 |
スキップ・トレース | 3200万US$ ※6000万US$説も | 35億円 | 8.9億元 | 142億円 | 12位 |
レイルロード・タイガー | 4300万US$ | 47億円 | 7.0億元 | 112億円 | 19位 |
カンフー・ヨガ(仮) | 6500万US$ | 72億円 | 16.6億元 | 266億円 | 2位(暫定) |
ザ・フォリナー(仮) | 3500万US$ | 39億円 | – | – | – |
ブリーディング・スティール(仮) | 2000万US$ | 22億円 | – | – | – |
ジャーニー・トゥ・チャイナ(仮) | 4900万US$ | 54億円 | – | – | – |
製作費と興行収入で単位が違っててすいません(汗)。
元のソースが別でそれぞれの時期で個別に換算するのが非常に面倒だったので、
一律で「1ドル=110円」「1元=16円」で計算してあります。
元の数値自体の不正確さに加えて、ですからより不完全なデータ比較にはなってしまいますが、
あまり深く考えずに、話のタネ程度に軽くご参照ください。
『レイルロード・タイガー』はそんなにかかってないだろぅ、などツッコミどころはいくつかありますが、
大体近年のジャッキー映画は30~40億円ぐらい、力の入った大作は70億円ほどになるのでしょうか。
長期で何か国も海外ロケを行うと、やっぱり製作費はかさみますよね。
待機作のなかではやはり『カンフー・ヨガ(仮)』がもっとも大作で興行成績も飛びぬけています。
これは日本の配給さんも力が入ることでしょう。
以前に比べれば総じて高予算といえますが、それでもハリウッドの超大作とはまだ桁が一つ違います。
予算が作品の面白さに直結するわけではないのでしょうが、私が中国映画でもっとも気になるCGの
出来には直結する気がしないでもない。実際、ここ最近のジャッキー映画ではその点だけが不満でもあります。
これは私の性分なのでどうしようもないのですが『ライジング・ドラゴン』や『ドラゴン・ブレイド』でも
その点がかなり気になりました。『カンフー・ヨガ(仮)』の予告編でもちょっとそこが不安に。
また『ブリーディング・スティール(仮)』も初の本格的SFということで、おそらくはCGがかなり
使われているのではと思うので、やはりそこが気になるところです。
ちなみに全く無関係ですが「24時間テレビ」の製作費は40億円だそうですね。
いや~、その分募金しろよと言われるのも納得です。
撮影期間は概ね2~4か月、近年はふたたび掛け持ちが増えているので正確には把握しにくいです。
ただ以前とは違って、撮影は短く、ポスト・プロダクションは長く、の傾向は強まっているようです。
平均すると撮影3か月、ポスプロ1年というのが一つの目安ではないでしょうか。
興行成績は順調に伸びてきていますが、中国市場自体が急激に伸びていたこともあり、
今回の『カンフー・ヨガ(仮)』は『ライジング・ドラゴン』以来の超ヒットと言えるでしょう。
他の作品も並み居るハリウッド大作を押しのけての順位ですから、すごいんですけどね。
ただ個人的に気になるのは、完全に中国市場がメインになってしまっているところ。
今となっては、わざわざ制約の多いハリウッドで作らなくても、中国だけで十分ですからね。
当然少なからず、内容的なものにも影響を及ぼすのではないかと。
もともとジャッキーのハリウッド作品を熱望している私としては、この現状には複雑な想いがあります。
待機作のなかでも中華圏以外との合作が多いとはいえ、パワーバランスとしては中国が強いことでしょう。
『スキップ・トレース』が全米で拡大公開にならなかったのも気になります。
ただ『ザ・フォリナー(仮)』は拡大公開されるようなので、期待できそう。
そういえばボリウッド進出の野望はどうなったのでしょうか。
製作時からインドと中国の製作側が揉めているような報道が多かった『カンフー・ヨガ(仮)』ですが、
どうやらインドでの興行成績は不調に終わった様子。
ただでさえ、特殊なイメージがあるボリウッド、その壁は想像以上に高かったようですね。
とにかくファンとしては海外でのヒットを祈りながら、
日本公開の際には少しでもジャッキー市場を盛り上げるべく奮闘しなければなりませんね。
今後、ジャッキーの来日も拡大公開もすべてはそこにかかっていることでしょう。
④今後のジャッキー
今回の記事と同時進行で久々に更新した「カンフースター 噂の新作情報局」も併せてご覧いただきたいのですが、
今後の作品で確実視されるものは多くありません。
一応、可能性があるものとしては次の7本でしょうか。
『ファイブ・アゲインスト・ア・バレット(仮)』
『刀鋒−紅海行動』
『雁侠行』
『シャンハイ・ドーン(仮)』
『ラッシュ・アワー4(仮)』
『ベスト・キッド2(仮)』
『ライジング・ドラゴン2(仮)』
とはいえ、どれも薄いなぁ。
ブルース・ウィリス共演の『ファイブ・アゲインスト・ア・バレット(仮)』は有力な気もしますが、
当然、製作会社が公式発表しようが、ジャッキー本人がコメントしようが、いざ撮影に入ったのが
確認できないかぎり、安心はできません。
『刀鋒−紅海行動』と『雁侠行』も感覚的には実現しなさそうだし、
ハリウッドの続編群はちょくちょく話題になるものの、具体的な動きはいつもなし。
個人的にはかなり待望してますが。
『ライジング・ドラゴン2(仮)』も今回の『カンフー・ヨガ(仮)』があるし、しばらくは無さそう。
もし実現しても『ライジング・ドラゴン2(仮)』ではなく、また新たな設定をもとにした
「アジアの鷹」第4弾になるのではないでしょうか。
いずれにしても、もし実現すれば再び総決算的な意味合いで、長期撮影&引退を覚悟しなればならないかも。
このほかにも最近では『イップマン4(仮)』へ出演か、などの噂もありましたが難しいのでは?
そういえば、以前かなり現実味を帯びた感のあった『Civilian』はいったいどうなったのでしょうか。
日本の配給会社も決まったと言われていたような気も。
もしかしたらこれが『ザ・フォリナー(仮)』になったのでしょうかね。
今のところ、最後の撮影が本年2月にクランクアップした『ジャーニー・トゥ・チャイナ(仮)』
ただ今年は中国公開の新作が3~4本に加え『新ジャッキー・チェン・アドベンチャー(仮)』に
ミュージカル『僕はジャッキー・チェン』などプロモーションで大忙しのことでしょう。
1月:『カンフー・ヨガ(仮)』中国公開
2月:『ジャーニー・トゥ・チャイナ(仮)』クランクアップ
4月:『ミュージカル “I AM JACKIE CHAN―僕はジャッキー・チェン”』公演開始
夏:『新ジャッキー・チェン・アドベンチャー(仮)』中国放送開始
8月:『ナッツジョブ2(仮)』全米公開
9月:『レゴ®ニンジャゴー ザ・ムービー』全米公開
9月:『ザ・フォリナー(仮)』中国公開
10月:『ザ・フォリナー(仮)』全米公開
12月:『ブリーディング・スティール(仮)』中国公開
不明:『ジャーニー・トゥ・チャイナ(仮)』公開予定
しばらくはまた無撮影期間に突入してしまうのでしょうか。
ちなみにデビュー以来のジャッキー史上、もっとも映画無撮影期間が長かったのは、
『ポリス・ストーリー/レジェンド』から『ドラゴン・ブレイド』までの14か月。
8か月以上空いたのはこれまでの40年間で5回あります。
ただ、待機作も詰まっているようですし、よっぽど不意な出来事が無い限りは長くても
半年ほどのブランクで次回作に取り掛かるのではないでしょうか。
いずれにしても、このじれったい(?)期間も私にとっては楽しみの一つ。
次はどんな作品でどんなチャレンジをして驚かせてくれるのか、
ハリウッド続編、ジャッキー来日、ゴールデン・トリオ再共演などなど、
いまだ実現しない願いを夢見て、ジャッキーの今後を楽しみにしたいと思います♪
無駄に長い記事を最後までご覧いただきありがとうございました!
1967年作品『妖婆 死棺の呪い』は、劇場未公開のまま最初にテレビ放送された際の邦題で、その後ビデオ化された際の邦題は『魔女伝説ヴィー』。その後劇場公開された際に再び『妖婆 死棺の呪い』となり、DVDもそのままの邦題だそうです。ビデオ時代の『魔女伝説ヴィー』はレンタル店で見かけたことがありますが、僕は未見。