2015年2月4日、『ドラゴン・パンダ』という作品のDVDがリリースされます。
商品パッケージをご覧になって色々と感じるところはあると思いますが、
コレ、実はれっきとした“ジャッキー印”の作品なんです。
とはいえ、どの商品紹介のページを見ても“ジャッキー・チェン”の名前は出てきません。何やら大人の事情でもあるんでしょうかね~。結局その理由はわかりませんが、なぜこの作品が“ジャッキー印”の作品なのか、どんな作品なのか簡単に書いていこうと思います。
ジャッキー印【その1】キャラクターモデル
まず、この作品の原題は『大兵金宝歴険記(The Adventures of Jinbao)』。見てすぐお分かりになると思いますが、「中国版カンフー・パンダ」です。実は2年以上前の作品で2012年8月10日に中国で2D版と3D版が公開されています。実は以前にも当サイトで何度か紹介させて頂いてました。(①7月のカンフースターNEWS総まとめ、②「カンフーパンダ3」と中国版「大兵小將&カンフーパンダ」)
ストーリーの概略は次の通り。
世は戦が絶えない群雄割拠の時代。
心優しい兵士ジンバオは、今は亡き祖父から聞いた平和の楽園「美しの国」に思いを馳せていた。
その時、城が敵襲に合い、ジンバオは崖から落下してしまう。ジンバオは死を覚悟するが、目を覚ますと見知らぬブタが目の前に佇んでいた。そして、ジンバオの姿はなぜかパンダへと変わっていた。
フライ・ピッグと名乗るそのブタの話では、ここはなんとジンバオが憧れていた「美しの国」。
しかし、平和だったのは今や昔、魔王が白龍姫を連れ去り、国を支配しているという。
そして、伝説では勇敢なパンダがこの国を救うというのだが…。
主人公のジンバオ(金宝)が異世界でパンダになってしまうのですが、人間時代の姿がこちら。
知らない人が見ると、中国お得意の…と思われるかもしれませんが、コレちゃんと正式にジャッキーをモデルにしてるんです。つまり本人の了承済みということです。
後ほどご紹介する日本版の予告編などには全く名前は出てきませんが、中国版の本編や予告編ではしっかりとジャッキーの名前がクレジットされています。
本編ではジンバオは序盤でパンダになってしまうのですが、エンドクレジット中に表示されるボーナス映像(ジャッキー映画でのNG集的なもの)ではなんと酔拳でバリバリ闘っているジンバオが観られます。
ジャッキー印【その2】『ラスト・ソルジャー』系列作品
さらに、本作はジャッキー映画『ラスト・ソルジャー(原題:大兵小将)』のスピンオフ的な作品でもあったのです。
上の中国版ポスターにも書かれている通り、これは「大兵小将」系列の作品であり、原題の『大兵金宝歴険記』にも「大兵」という文字が入ってますね。
『ラスト・ソルジャー』の続編ではありませんが、世界観などを踏襲しているというわけで、“戦が絶えない群雄割拠の時代”というのはおなじく中国の戦国時代のお話なんですね。
ジャッキー印【その3】『ラスト・ソルジャー』主題歌
まずは次の中国版予告編をご覧ください。
序盤で気付いた方はちゃんと『ラスト・ソルジャー』を観た方ですね(笑)。一瞬流れる音楽は、そう、『ラスト・ソルジャー』の主題歌である「油菜花」なんです。今回はジャッキーが唄っているわけではありませんが、紛れもなく系列作品ですね。ただ、本作の正式な主題歌は違う曲です。念のため。
ジャッキー印【その4】『七小福』と『新七小福』
パンダとなったジンバオは異世界である「美しの国」で、ブタのフライ・ピッグをはじめとした7匹の動物たちと共に戦うわけですが、彼らの名前はなんと『七小福』らしいです。
そして主人公のジンバオをはじめ、この七小福らの声優を務めるのが、ジャッキーの弟子たち『新七小福』のメンバーなのです。
ちなみにジンバオの声は国語版では王海祥、粤語版では新七小福メンバーではなく林子聰(ラム・ジーチョン)が担当しています。
実は最初は国語版の吹替えはジャッキーが担当していると思ってたんです。このサイト→大兵金宝历险记 The Adventures of Jinbao(2012)にしっかりと書いてあったので。。。
でも、よくよく調べてみたらやっぱり違いました。クレジットでも確認済みです。おそらく中国語版ポスターでの次の画像のような表記で間違ってしまったんでしょうね。確かに紛らわしいです。
日本版予告編
日本版の予告編はこちら。
これで主人公の吹替えを石丸さんが担当していれば、よりジャッキー色が高まったと思いますが、残念ながら違うようです。でも、なんとなく雰囲気は似ている気も…。
最後に
冒頭でも少し書いたように、なぜこの作品がジャッキー関連作品であることが日本では伏せられているのか理由はわかりません。
ただ、ジャッキー・ファンとしてはせっかく日本公開(リリース)される関連作品を闇に埋もれさせてはいけないという想いから記事を書いたというわけです。
ですので、この作品を強くオススメしているわけではありませんので、念のため。というのも私自身、こういったCGアニメーション系はあまり好んで鑑賞しないもので。
CGのレベルは2年以上前とはいえ、やはり中華レベル。プレステ2のゲームに挿入されているムービー程度かなと…。とはいえ、「ジャッキー色」は感じられると思うので、見る機会があれば是非どうぞ♪
特にお子さんがいる方は、中国版のヒーロー・パンダを見て、お子さんが果たしてカワイイと思えるのかどうか、感想も聞いてみたいものです(笑)。
この作品は始めてしりました。早速レンタルして見ようと思います。
CGは中華クオリティなので、あまり期待せずご覧くださいね~♪