先日の国内盤レビューでお伝えしたように、US盤Blu-rayのコレクターズエディションが到着したのでレビューしていきます。
357分(約6時間!)という特典映像が収録されている本商品。
本編自体は国内盤と同様と思われるので、今回はその特典映像が中心のレビューになります。
このページの目次
- 内容物の確認
- 本編について
- 本編Blu-ray収録の特典映像について
- 『新少林寺』 44分の削除シーン解説
- CHAPTER 1-1 戦火拡大 (1分30秒)
- CHAPTER 1-2 侯杰の葛藤 (3分30秒)
- CHAPTER 2-1 八十一難 (2分13秒)
- CHAPTER 2-2 私のHERO (2分2秒)
- CHAPTER 3-1 粥が無ければ水を飲め (2分15秒)
- CHAPTER 3-2 私刑 (2分35秒)
- CHAPTER 3-3 武術の精神 (40秒)
- CHAPTER 4-1 恐怖 (1分50秒)
- CHAPTER 4-2 浄能と浄覚 (3分58秒)
- CHAPTER 5-1 救命 (2分27秒)
- CHAPTER 5-2 宝 (1分50秒)
- CHAPTER 6-1 再会 (1分25秒)
- CHAPTER 6-2 母親 (1分41秒)
- CHAPTER 6-3 浄海の動揺 (2分21秒)
- CHAPTER 7-1 因果応報 (4分35秒)
- CHAPTER 7-2 見つめ合う2人 (52秒)
- CHAPTER 8-1 英雄探し (2分49秒)
- CHAPTER 8-2 不満 (1分)
- CHAPTER 9 つかの間の再会 (4分20秒)
- 特典DVDディスク収録の特典映像
- 購入記録
- 『新少林寺』US盤Blu-rayコレクターズエディション 総評
- 本サイト内の関連記事
■国内盤やその他の海外盤に関する情報は、『新少林寺』4月3日発売DVD&Blu-rayレビューをご覧ください。
内容物の確認
購入したのは、Shaolin (Collector’s Edition) [Blu-ray] 。US盤のBlu-rayで特典映像が豊富なコレクターズエディションです。
ディスクは2枚で、1枚は本編と一部の特典映像を収録したBlu-ray。もう1枚は特典映像のみのDVDです。
Blu-rayケース(Blu-ray1枚、DVD1枚収納)
本編について
本編は131分で国内盤と同じ。内容も同じだと思います。
画質については、評判通りとても綺麗です。Blu-rayのキャプチャが出来ないので明確に比較できないので、国内盤と比べてどうかは何とも言えません。
収録言語・音声については、
- ① 北京語 DTS-HD Master Audio 5.1
- ② 北京語 Dolby Digital 2.0
- ③ 英語 DTS-HD Master Audio 5.1
- ④ 英語 Dolby Digital 2.0
と、パッケージには記入があるのですが、実際のメニュー画面では広東語になっています。ただ、本編言語は北京語で間違いないかと思います。
字幕は、英語とスペイン語。
ちなみに、特典映像357分のうち約50分は、Blu-rayの本編DISCに収録されており、Blu-ray、DVDともに普通にプレイヤーで鑑賞可能です。(Blu-rayはPS3で再生、DVDはPCで再生)
本編Blu-ray収録の特典映像について
おそらく、同じくUS盤の通常版である新少林寺 (2011) (Blu-ray + DVD) (US版)に収録の特典映像と同じだと思われますが、通常盤が特典映像は特典DVDディスクに収録されているのに対して、こちらは本編が収録されているBlu-rayの方に収録されています。
収録内容は、以下の通りです。
- ① 削除シーン(DELETED SCENES) 43:53
- ② 国際版トレーラーA(INTERNATIONAL TRAILER A) 2:12
- ③ 国際版トレーラーB(INTERNATIONAL TRAILER B) 2:02
- ④ 劇場版トレーラー(THEATRICAL TRAILER) 2:12
上記以外でもチョウ・ユンファの『譲子弾飛』などの予告編も収録されています。(詳細は省略)
①の削除シーンについては、次項で詳しく紹介します。
『新少林寺』 44分の削除シーン解説
国内盤に未収録だったことが非常に納得のいかない削除シーンについてですが、時間にして約44分(43分53秒)もあります。
カット後の本編でも122分と長めの映画なので、しょうがないところなんでしょうが、本編を見て展開に疑問を感じた部分などの答えがこの削除シーンに入っています。
その展開とは、少林寺に身を寄せたアンディ・ラウ演じる侯杰(後に浄覚)がいつのまにかあっさりと皆に受け入れられているところ。
いくら方丈に諭されたとしても、ちょっとすんなり行き過ぎかなと思っていましたが、かなりその辺のエピソードがカットされたことがわかります。
浄空と浄海のエピソードも多いです。2人の結末を考えると、あったほうがよりグッとくるのでしょうが、これについてはただでさえ長い本編に挿入すると、ちょっとテンポが悪くなりそうです。
ただアクションシーンもいくつかカットされていますが、それは入れて欲しかった。。。そうすれば本編で物足りなく感じたアクション部分についても幾らか解消できたかも。
画質は良いです。ただ、シーンによっては無音またはBGMのみになるシーン(主に格闘シーン)や、ワイヤー全開丸出しの場面があります。
余談ですが、あらためて高画質でワイヤーを見て、このぶっといのを本編では消しているのか・・・と今更ながらその技術に驚かされました。
以下、削除シーンのそれぞれのエピソードを解説していますが、なにぶん英語が出来ない私。誤訳がありましたらすみません。タイトルなどもこちらで勝手につけたものです。
※英語字幕に関して≫ホントに英語が苦手な私には厳しいですが、おそらく少し出来る人であれば理解可能な英語ばかりだと思います。
CHAPTER 1-1 戦火拡大 (1分30秒)
霍龍と侯杰の争いは激化し、戦火は拡大。
戦乱に巻き込まれた多くの民が少林寺の僧らによっては運びこまれてきた。
報告を受けた少林寺の方丈(于海/ユエ・ハイ)は、迅速な救助を指示する。
少林寺の大師兄である浄能(呉京/ウー・ジン)は、横たわっている一人の負傷者を救命しようと手を尽くしていた。
浄能:「頑張れ!」
負傷者:「死にたくない!妻が家で帰りを待ってる!死にたくない!!」
仏に助けを求めながら懸命に救命する浄能だったが願い叶わず、息絶える負傷者。
それでも手を止めない浄能だったが、方丈に諭され手を止める。
方丈、浄能、そしてほかの僧たちが合掌。
浄能の短いエピソードです。おそらく序盤に挿入されるはずだったと思われます。
ストーリーに大きく影響するエピソードではありませんが、民が戦乱の犠牲になっているということ(死体の山だけで表現せず)、また、戦乱に対する憤りや自らの無力さを感じているだろう浄能という人物を表す意味では本編に挿入されていても良かったかもしれません。
全般的に師兄達のエピソードが大幅に削られてます。
CHAPTER 1-2 侯杰の葛藤 (3分30秒)
宋虎から縁談の話しがあった後、侯杰(劉徳華/アンディ・ラウ)、顔夕(范冰冰/ ファン・ビンビン)、勝男(嶋田瑠那)の親子3人は食卓を囲んでいた。
食事を終えた娘の勝男が、席を外して良いかどうか侯杰に尋ねる。
寂しいから少しの間だけだよと、家政婦を呼んで退席させる笑顔の侯杰。
侯杰:「危ないから走っちゃダメだぞ」
娘にそう呼びかけながら、妻の顔夕と2人になった侯杰は顔夕の手を取り、
侯杰:「何か言いたいことがあるのか?」
顔夕:「この結婚にはそれだけの価値があるのですか?」
侯杰:「そうだ。」
顔夕:「でも勝男はまだあんなに幼いのですよ。考え直してくれませんか?」
顔夕:「あなたはいままで家には争いごとを持ち込まなかった。でも今回は違います。」
侯杰は顔夕の手を取り目をつぶりながら言う。
侯杰:「こうするしかないんだ・・・私も怖い・・・」
そこへ、外から走ってきた勝男が転ぶ。家政婦を叱責する侯杰。
本編にも同じ場面がありますが、侯杰が娘を戦争の道具として利用することに対しての葛藤が垣間見えるシーンはカットされたようです。
直後の娘が描いた侯杰の似顔絵にもリンクする場面ではありますが、この時点では侯杰の人間らしい部分はあまり描写しないほうが良いとの判断なのかもしれません。
後の改心を際立たせる意味でもカットされたのは正解だったと思いますが、侯杰の娘に対する愛情、妻への信頼感などが感じられ、それを失った時の絶望感がより強く想像させられるエピソードでもあります。
CHAPTER 2-1 八十一難 (2分13秒)
屋外で避難民達に炊き出しする浄空(釋行宇/シー・イェンレン)と浄海(余少群/ユイ・シャオチュン)。
並んでいた避難民がいなくなったと同時に、炊き出しもなくなったように見えたが、2人は隠していた自分たちの分の粥を取り出し、啜り始める。
そこに2人の子供があらわれ、カラになったお椀を手に、浄空と浄海をじっと見つめる・・・
浄海:「君はまだ食べていないのかい?」
2人組の小さい方の子供に浄海が尋ねた。
小さい子供:「弟(兄)は具合が悪くて食べられなかったんです。」
するともう一人の大きく太った子供に対して浄空が言う。
浄空:「君はとても太っている。お腹が空いているふりをしているね。」
太っている子供:「今オシッコをしたら、またお腹が空いたんです。」
浄空:「なら、オシッコするのを止めなさい。」
気まずい雰囲気を感じた浄海は子供たちに対し、
浄海:「君たちはどのようにして孫悟空が仏になることが出来たか知っているかい?修行したんだよ。」
浄海:「彼は81の苦難を乗り越えたんだ。
小さな苦難は小さな仏を作る。大きな苦難は大きな仏を作る。」
浄海:「まったく苦難を乗り越えなければ仏にはなれない。」
浄海:「空腹は苦難の一つだよ。だから空腹でいることを喜ぶんだ。
君が81の苦難を乗り越えられたら君は仏になれるよ。」
浄空:「それを覚えといて。」
沈黙する4人・・・耐えられなくなった浄海は、
浄海:「彼は情け深い。彼は強くなるために食べる必要はないんだよ。」
そう言って浄空のお椀から2人に粥を移す浄海。
浄空:「彼も情け深い。彼は10日間食べなくても大丈夫だ。」
今度は、浄空が浄海のお椀を取り上げ2人に分け与えた。
礼を言って笑顔で立ち去る子供2人。
浄海はカラになったお椀を啜り始める。
浄空:「おかしな奴だ。」
そう言って浄空は大きな窯ごと上に持ち上げわずかに残った粥を啜り始めた。。。
浄空と浄海のコメディ(?)パートです。少林僧とはいえお茶目な2人を表すエピソードですが、全体的に緊張感のあるシーンが続く本編には入れにくいでしょうね。
CHAPTER 2-2 私のHERO (2分2秒)
人気の無い夜の街を一人、鼻歌を唄いながら上機嫌で歩く甜児(白冰/バイ・ビン)。
その後ろを付けてくる男が二人。
二人組:「ネエちゃんは歌手かい~?」
甜児:「あっちへ行って!」
二人組:「カラダも売ってるんだろ~フフフ」
甜児に絡んで行く手を阻む2人の男。
甜児:「行かせてくださいっ」
二人組:「何してんの~」
甜児:「どいてくださいっ」
しつこく絡む2人の男は甜児を無理矢理近くにあった小屋に連れ込み強姦しようとする。
甜児:「いやっ~~やめて!!」
絶体絶命のピンチにどこからともなく、全身黒づくめの男があらわれた。
男は米泥棒のため全身を黒装束で纏った浄海(余少群/ユイ・シャオチュン)だった。
甜児を抱きかかえながらも、あっという間に2人の暴漢を功夫で蹴散らす浄海。
甜児:「ありがとう・・・」
浄海:「お嬢さん、もっと気を付けて下さい。」
甜児:「わかりました・・・私のヒーロー、あなたの名前を教えて下さいっ!」
浄海:「い、行かないと!」
甜児:「待って!あっ!」
甜児に背を向ける浄海だったが、甜児に引っ張られて黒頭巾が脱げ、坊主頭があらわに。
焦った浄海はそのまま振り返らず、走って逃げ出す。
小屋の外に出て、黒装束の男を探す甜児だったがすでにその姿は無かった。。。
後のCHAPTER6-1に繋がるシーンです。本筋には大きな影響がないシーンではありますが、アクションシーンがあるだけに挿入して欲しかった気もします。
このシーンを挿入すると、これに繋がるエピソードや浄空のエピソードも入れなくてはならなくなるんでしょうが、私の中では浄能含め、彼らの描写があっさりとしていたため、3人の最期のシーンであまりグッと来なかったんですよね~。。。(浄能はちょっと来ましたが)
文面ではうまく表現できませんが、浄海のシャイで純情な人柄と甜児の可愛らしさがあらわれている微笑ましいエピソードでした。
CHAPTER 3-1 粥が無ければ水を飲め (2分15秒)
大師兄・浄能(呉京/ウー・ジン)の指導のもと、修行場で修行に励む少林僧たち。
修行が一息ついた瞬間、皆一様にお腹を押さえ、強烈な空腹感に襲われる。
その中でも特に浄空(釋行宇/シー・イェンレン)は、お腹を押さえ辛そうな表情を浮かべていた。
それを見つけた浄能(呉京/ウー・ジン)は、大声で浄空の名を呼ぶ。
浄能:「浄空!!!」
しぶしぶ前へ出る浄空。
浄能:「組手をやるぞ!」
浄空:「でも大師兄、お腹が空いて・・・」
空腹の限界を訴える浄空だったが、
浄能:「米が無ければ、粥を食べろ。粥が無ければ水を飲め。」
浄能:「空腹は鍛錬を怠けるための口実にはならんっ!」
それでも無言で首を振り、組手を渋る浄空に対し、浄能が喝を入れる。
意を決した浄空は構え、浄能に向かって行く。
浄能の教えを受けながら組手をする浄空だったが、全く歯が立たず、組手中に靴を脱がされ皆に笑われてしまう。
浄能:「鍛錬をすれば、1日でお前の力は増大する。しかし、1日鍛錬をしなければ、お前の力は100日前に戻る。」
浄能:「さあ、動け!!」
浄能の喝で再び少林僧たちはいっせいに鍛錬を始めるのだった。
浄能と浄空が組手をするシーンです。他の削除シーンとさほど連動していないのでこれは本編に入れて欲しかったです。
削除シーンでは効果音やBGMもなくワイヤーが見えている場面もありますが、編集されていればもっと迫力のアクションシーンになっていたと思います。
CHAPTER 3-2 私刑 (2分35秒)
修行に励む少林僧たちを遠くから見つめる浄覚(劉徳華/アンディ・ラウ)。
その姿に気付いた浄空(釋行宇/シー・イェンレン)が大声で呼び止める。
浄空:「おい!待て!」
浄海(余少群/ユイ・シャオチュン)とともに浄覚に歩み寄りながら浄空が言う。
浄空:「確かに、方丈はお前の滞在を許した。しかし、少林拳を盗むことは許されない。」
浄覚:「南無阿弥陀仏」
そう言ってその場を立ち去ろうとする浄覚を浄海が阻む。
浄海:Don’t you use Shaolin Kung fu to make friends?(うまく訳せず)
修行場へ連れて行かれる浄覚。
皆も手を止め、浄覚に注目する。
浄空:「お前は少林拳を大したことは無いと言っていたな。」
浄空:「では、それを試してみよう。」
そう言って構える浄空。
一方、立ったまま合掌する浄覚。
浄空:「洞窟から出でる虎!」
浄空はそう言って虎の構えを見せると、大きな掛け声とともに浄覚へと攻撃を開始する。
腹部に拳を受け、蹴りをくらった浄覚は後ずさる。しかし反撃は一切せず、合掌のまま再び前へ。
浄空:「双龍、海へ行く!」
今度は双龍の構えで再攻撃をしかける浄覚。
浄空の強烈な蹴りが浄覚の頭部にヒット。
回転しながら吹っ飛ぶ浄覚。
後方で無言でその様子を見つめる浄能(呉京/ウー・ジン)。
さらに今度は浄海も加わり、反撃しない浄覚に対して、何度も殴る蹴るを繰り返す2人。
その間もじっと合掌しながら攻撃に耐え続ける浄覚。
浄海:「同情を誘うつもりか? それも偽りだろう!!」
浄海:「お前はここに居るべきではない!」
そう言って倒れている浄覚へ殴りかかる寸前、
浄能:「浄海!!! 鍛錬を再開しろぉっ!!!」
浄能の怒号によって止まる浄海。
浄能:「日々鍛錬が必要だ!」
浄能:「それとも大したこと無いのはお前らか!」
浄能:「わかったなぁっ!!」
一同:「はいっ!」
一部うまく訳せません。おそらく本編序盤の「武術の祖、恐れるに足りず」と侯杰が書いたことが発端の気がするのですが・・・
いずれにしてもちょっと惨いシーンです。単なる私刑ではなく、浄覚を試す意味合いがあったのだと思いたいですが、あまり良い気分にはなれません。
ただ疑問なのは、この後の削除シーンでのエピソードを見る限り、この時点ではまだ浄覚はまだ改心していないと思うのですが、なぜ浄覚はここでは手を出さず、後の浄能とは闘ったのか。。。
CHAPTER 3-3 武術の精神 (40秒)
浄空らに痛めつけられた浄覚(劉徳華/アンディ・ラウ)は、悟道(成龍/ジャッキー・チェン)や少年僧が居る厨房へと戻る。
傷だらけの浄覚を見て悟道が言った。
悟道:「何があったんだ? 戦い方を忘れたのか?」
無言の浄覚。
少年僧:「あれは浄空師兄と浄海師兄にやられたんだよ。」
悟道:「なるほど、そりゃあ負けるはずだ」
悟道:「彼らは毎日鍛錬している。方丈が常日頃言っている、集中力、呼吸、精神、力を鍛えているんだ。」
悟道:「武術の精神を学ばず、形だけを真似ても意味が無い。」
調理しながら浄覚へ語りかける悟道だったが、浄覚はただ遠くを見つめるだけだった。
悟道が語る4つの要素の訳が不安です。英語字幕ではEssence、Breath、Spirit、Powerとなっています。
CHAPTER 4-1 恐怖 (1分50秒)
深夜、寝床近くの池の石で短剣を研ぐ浄覚(劉徳華/アンディ・ラウ)。
奥では悟道(成龍/ジャッキー・チェン)がぐっすり眠っているようだ。
寝ている悟道に警戒しながらも険しい表情で、研ぎ続ける浄覚。
その後、寝床に就いた浄覚だったが、気配を感じて飛び起き、床に置いてある短剣を手に取る。
・・・しかし、気配は気のせいだった。
今度は短剣を足袋に隠し、警戒しながら再び寝床に就く浄覚だった。。。
未だ恐怖に取りつかれ眠れない浄覚のエピソードです。次項のエピソードに繋がるシーンです。
CHAPTER 4-2 浄能と浄覚 (3分58秒)
屋外でテントの設営作業にあたっていた浄覚(劉徳華/アンディ・ラウ)のもとに浄海(余少群/ユイ・シャオチュン)がやってくる。
浄海:「大師兄(浄能)がお前を呼んでいる、一緒に来い。」
浄覚が浄海に連れられ修行場に着くと、そこには浄能(呉京/ウー・ジン)と浄空(釋行宇/シー・イェンレン)の姿が。
そして浄能は浄覚に言う。
浄能:「お前は少林寺にとって招かざる客だ。ここを立ち去れ。」
浄覚:「方丈はここに居て良いと・・・、私は去るつもりはありません・・・」
合掌しながら浄覚がそう答えるが、
浄能:「お前は夜眠れないんだろう。そして朝の修練にも出てこない。」
浄能:「邪悪な考えをまだ抱いていて、それを隠している偽りの姿だ。」
浄覚:「・・・水汲みの途中ですので・・・」
浄能:「私達はそれをする必要はない。羨ましいか?」
浄覚:「だったら、どうしますか?」
合掌する浄覚の両腕を力任せに解こうとする浄能。
睨み合う浄能と浄覚。。。そしてついに2人の戦いが始まる。
激しく打ち合う両者だが、圧倒的に浄能が優勢。浄覚は倒される。
しかし、倒れた浄覚が痙攣し始めた。
最初はその様子をただ見ていた浄能だったが、痙攣し続ける浄覚が危険な状態だと感じ背面から抱え起こし、胸を締め付けて痙攣を抑えようとする。
その時、痙攣していたはずの浄覚の目が見開く。
浄覚:「(ニヤリ)」
不敵な笑みを浮かべた浄覚が後頭部で頭突きを食らわす。
一瞬の出来事だった。浄覚が足袋に隠していた短剣で、怯んだ浄能の首を突き刺す!
憤怒の表情の浄覚。唖然とする浄能。
その場にいる4人が凍りつく。
浄空と浄海が浄覚を蹴り倒す。
さらに倒れた浄覚に浄海が殴りかかろうとする瞬間、
浄能:「止めろっ!!!」
浄海を制した浄能が自分の首筋をさすり出血を確認するが血は出ていない・・・
倒された浄覚も手元を見つめる・・・が、その短剣には刃が無かった・・・
その場を無言のまま立ち去る浄能に続いて2人も歩き出す。
座り込んだまま3人の後ろ姿を見つめる浄覚。
そして去っていく浄能の顔にはうっすらと笑みが浮かんでいた。。。
浄覚の中に未だに潜む邪念を感じていた浄能が浄覚と闘うシーンですが、なかなか見応えのあるシーンです。
正々堂々と闘わず、だまし討ちをして浄能の首に短剣を突き刺す浄覚ですが、刺した後に刃がないことに驚く浄覚、そして削除シーンには含まれていませんが、メイキング映像に挿入されているシーン(厨房に戻って悟道へ刃の無い短剣を見せるシーン※下画像)から考えると、本気で浄能を殺そうとしたということになります。
CHAPTER 5-1 救命 (2分27秒)
逃げ遅れた民が次々と少林寺へ運び込まれて来る。
浄覚(劉徳華/アンディ・ラウ)も怪我人を運んでいた。
方丈(于海/ユエ・ハイ)のもとへ僧侶が来て、曹蛮(謝霆鋒/ニコラス・ツェー)の軍勢によって町が被害に遭っていることを告げた。
方丈は浄覚に向かって言った。
方丈:「ただそこに立っていないで治療を手伝いなさい・・・早く来なさい!」
溺れて意識不明の民のもとに、方丈に促されて近づく浄覚。
横たわる民の胸部を掌底打ちし、手本を見せる方丈。
見よう見まねで浄覚が掌底打ちする。
方丈:「もっと強く!!」
そこに息子を必死に探す母親が叫びながらあらわれた。
意識不明で横たわる息子を見つけ母親が駆け寄る。
そして息子の胸部を掌底打ちしている浄覚を見て大声で叫んだ。
母親:「あなたが起こした戦いのせいで息子がこんな目に遭ったのよ!息子に触らないでっ!!」
浄覚がかつて悪名を馳せた将軍・侯杰だと分かった母親が浄覚を攻め立てる。
浄覚に飛びかかりそうな母親を方丈が制し、
方丈:「彼は、あなたのご子息を助けようとしています!」
一心不乱に胸を打ち続ける浄覚。
浄覚:「起きろっ! 起きろおっ!!!」
水を吐き出し、息子の意識が戻る。
息子:「あ、ありがとう・・・」
息子が蘇生したことに歓喜の声を上げる母親。
方丈は浄覚を見てかすかに微笑んだ。
直前のエピソードでは浄能を殺しかけた浄覚の内面が変わり始めるきっかけになったと思われるお話です。
実際は娘が死んだときから徐々に変わり始めたもののそれは表面的なものに過ぎず、邪念を捨てきれなかった浄覚が(おそらく)はじめて人の命を救ったことで、何かが変わっていったんでしょうね。
CHAPTER 5-2 宝 (1分50秒)
浄覚(劉徳華/アンディ・ラウ)の手には宝の地図が。
地図を見ながら森の中で洞窟を発見する。
ゆっくりと奥に進む浄覚。
そして、山積みになった宝の箱を見つける。
・・・すべての箱は空だった。
何かを悟ったように、笑いながら地図を捨てる浄覚だった。。。
直前のエピソードや、カラの宝箱を見つけた時の浄覚の表情から考えると、おそらく浄覚は自分の中の気持ちの変化を確かめたかったのかもしれません。
CHAPTER 6-1 再会 (1分25秒)
避難民が続々と少林寺に向かって歩いてくる。
その様子を見ている浄空(釋行宇/シー・イェンレン)と浄海(余少群/ユイ・シャオチュン)。
浄空:「すごい数の難民だ・・・」
浄海:「仏様でも私たちを助けることは出来ない。」
難民の中に一人の女性の姿を見つけた浄空は、その方向に急に歩き出す。
一人その場に残った浄海のもとに、浄能(呉京/ウー・ジン)が一人の女性を連れだってやってくる。
浄能:「浄海。」
浄海:「大師兄。」
その女性は、以前、浄海が暴漢から助けた女性だった。
浄能:「この女性を頼む。」
浄海:「だ、大師兄っ。」
浄海:「な、なぜ私なんですかっ?」
浄能:「お前はいつも人手が足りないと嘆いていただろ?」
浄能:「彼女はボランティアだ。」
浄海:「か、彼女は、必要ありませんっ。」
浄海:「な、何も必要ありませんっっ!」
浄能:「何か都合悪いのか?」
浄海:「か、彼女は・・・いえ、何でもありません。わかりました。」
こうして、浄海は彼女(甜児/バイ・ビン)と一緒に救援活動をすることになった。。。
浄海の淡い恋のエピソード第2幕です。
CHAPTER 6-2 母親 (1分41秒)
避難してくる民衆の中に、上等な衣服を身に着けた夫婦と数人の子供の一行が歩いている。
不機嫌な様子の夫人が、あまりの人の多さや居住スペースの狭さなどへの不満を口にしていた。
その様子をじっと見ていた浄空(釋行宇/シー・イェンレン)がその夫人に近づき声を荒げる。
浄空:「何かご不満ですか!?」
浄空:「ここには大変多くの人々がいます。」
浄空:「あなたは非常に多くの不当な要求をしています。」
浄空:「あなたは立派な服を着てらっしゃる。だから優秀な人なのかもしれない。」
さらに声を荒げて怒りながら言う。
浄空:「だが、ここでは誰もが平等です!!」
夫人:「私達に話しかけないで!! 方丈に会いに行きます!!」
夫人は怒りながらそう言い放ち、再び歩き始めた。
一行がしばらく進んだ後、ずっと黙っていた第2夫人と思われる女性が振り返った。
そして見つめ合う女性と浄空。
その場に浄能(呉京/ウー・ジン)がやって来る。
浄能:「何を見ている?」
浄空:「あの女性を知っています。私を少林寺に連れてきた人です・・・」
浄能:「母親なのか?」
浄空:「彼女は母親なんかじゃありませんっ!!彼女は私を捨てた!!!」
急に興奮して浄空は言った。
諭すように浄能は言う。
浄能:「我々僧侶は他人の過ちを見ず、自らの過ちのみを見る。」
浄能:「人の過ちは許すべきもの。」
浄能:「言うまでもなく、彼女はお前のお母さんだ。」
浄空:「わかっています・・・」
浄空:「・・・でも私にはそれが出来ません・・・」
そう言って浄空はゆっくり歩きだした。
浄空の母親ですが、最初は使用人なのかと思いましたが、最後のエピソードで、”first wife”という言葉が出てきたので、母親はおそらく第2夫人っぽいです。第1夫人からの扱いはひどいものです。
CHAPTER 6-3 浄海の動揺 (2分21秒)
浄海(余少群/ユイ・シャオチュン)はボランティアの甜児(白冰/バイ・ビン)とともに、ケガ人に対して針治療を行おうとしていた。
甜児:「私はお手伝いをしにきました。そして英雄的な盗賊を探しに。」
ドキッとする浄海。
浄海:「ここの難民たちは皆良い人です。ここには盗賊はいません。他を探してください。」
甜児:「誤解です。捕まえるためではありません。ただ探しているだけです。」
浄海:「では、なぜここに来たのですか?」
甜児:「私は彼に会いました。でも、私が見たのは去っていく彼の後頭部だけです。」
甜児:「そして彼の頭には毛がありませんでした。ですから彼は禿げているか、僧侶だと思います。」
甜児:「功夫が出来る少林僧たちはどこにいますか?あなたは功夫が出来ますか?」
浄海:「わ、私はそうは思いませんし、私は功夫は下手です。」
浄海:「でも、あなたは彼を見かけたらわかりますか?」
甜児:「どうでしょう・・・でも私は彼の胸の鼓動を聞きました。」
甜児:「そして私を抱きかかえた彼の腕・・・」
甜児:「彼は個性的です。」
会話に気を取られ、浄海の手元が狂う。
ケガ人:「あ゙っ!」
甜児:「この場所のにおいがしました。草木の匂いです。」
浄海は落ち着かない。
手元の針が覚束ないのでケガ人が呻く。
そして自分の襟元の匂いを嗅ぐ浄海。
甜児:「もし、私が彼に逢えたら・・・このことを彼に言うべきですか?」
浄海:「も、もちろんダメですよ!」
浄海が急に大声を上げたので、驚く甜児。
浄海:「私は思います。彼が顔を覆っていたのは素性を秘密にしたいからだと・・・」
甜児:「彼は歌手になりたいという私を軽蔑するでしょうか?」
浄海:「人は誰も等しいです。誰も軽蔑することはできません。」
浄海:「お嬢さん、もしあなたが彼を見つけたとして、どうしたいのですか?」
甜児:「私は彼と結婚するつもりです!!」
ケガ人:「あ゙~~っ!!!」
また浄海が深く針を突き刺してしまったため、ケガ人が呻き声を上げる。
甜児:「それが運命だと思います!」
さらに浄海が深く針を突き刺すと、ケガ人が大きく呻き声を上げながら起き上った。
浄海:「あ!すみませんっ!!」
浄海:「・・・あとで針を抜きますので・・・」
そう言って、浄海は急に立ち去った。
甜児:「ヤングマスター・・・」
甜児は立ち去る浄海の後を追った。。。
CHAPTER 7-1 因果応報 (4分35秒)
少林寺には絶え間なく避難民が流れ込んできていた。
その中に一組の母子の姿が。
母子は、かつて浄覚(侯杰)の義兄弟だった今は亡き宋虎の妻とその息子・万山だった。
万山は作業をしている浄覚(劉徳華/アンディ・ラウ)を険しい表情でじっと見つめている。
続いて夫人もその姿を見つけハッと息をのんだ・・・
もの凄い形相で浄覚を見ていた万山は、近くにあった包丁を手に取り、急に浄覚へ向かって走り出す!
万山:「お前を殺してやる~っ!!!」
夫人が焦って万山を追いかける。
万山は浄覚へ斬りかかるも、夫人が何とか取り押さえた。
号泣する母子・・・
夫人:「彼を殺しても、お父さんは戻らないの!」
万山:「それでも良い!ボクは復讐したい!!」
夫人:「お父さんの義兄弟を殺してはいけません。」
騒然とする中、泣き叫び暴れようとする万山を抑えつけながら夫人が泣きながら諭すように話す。
夫人:「聞いて万山・・・」
夫人:「万山・・・聞いて・・・」
ようやく落ち着きかけた万山に対して、泣きながら夫人が続ける。
浄覚はただ茫然とその光景を見ていた。
夫人はそっと万山の手から包丁を取り地面に置きながら話し始めた。
夫人:「万山、どうしてお父さんが死んだのか知っていますか?」
夫人:「自分が行ったことへの報い、自分が蒔いた種なのですよ。」
夫人:「お父さんは多くの人々を傷つけました。」
目に涙を浮かべ母子を見つめる浄覚。
夫人:「そして、自らの死を招いたのです。」
夫人:「わかりますね?」
首を振る万山。
万山:「違う!!!」
夫人:「聞いて・・・」
夫人:「あなたは唯一の家族です。」
夫人:「もし・・・もしあなたがお父さんがしたように・・・彼を殺したら・・・」
夫人:「あなたも同じ道を辿ることになります・・・」
夫人:「あなたを失ったら私はどうすれば良いのですか?」
夫人:「私はそんなの耐えられません!」
万山:「お母さん!!!」
泣きながら抱き合う母子。
涙を拭いながら母子から目を逸らす浄覚、そして再び母子を見つめ、その方向へ歩き出した。
夫人:「来ないでっ!!」
夫人の叫びに足を止める浄覚。
夫人:「来て欲しくないの・・・息子を混乱させないでください・・・息子をこれ以上傷つけないで!!」
浄覚を制し、息子に夫人が語りかける。
夫人:「万山、時間が経てば悲しみは過ぎ去ります。」
夫人:「私たちは考えなくなるに違いありません。」
夫人:「もう泣かないで・・・さぁ、立って。」
立ち上がる母子。
去り際、浄覚をじっと睨みつける母子。
浄覚は合掌し、その場に居合わせた他の僧たちも皆合掌する。
そして母子は去って行った・・・浄覚はその後ろ姿をただただ見つめるだけだった。。。
CHAPTER 7-2 見つめ合う2人 (52秒)
避難所のテントの外で薬を調合している浄空(釋行宇/シー・イェンレン)の母親と思われる女性。
遠くで水汲みをしている浄空が女性と目を合わせる。
テントの中から夫人が出てきて、浄空の母親に向かって怒りながら言った。
夫人:「何をぼーっとしてるのっ!! 早く薬を作りなさいっ!!」
夫人:「どうやったらそんなに時間がかかるのっ!」
夫人:「How can you take so long to cook a pot of medicine」(訳せず)
夫人:「who knows what Sir did, all those years he married you」(訳せず)
夫人:「Daydreaming all the time」(訳せず)
その様子を見ていた浄空は黙ってその場を立ち去った。
CHAPTER 8-1 英雄探し (2分49秒)
夜、炊き出しの準備をしている浄能(呉京/ウー・ジン)、浄空(釋行宇/シー・イェンレン)、浄海(余少群/ユイ・シャオチュン)、浄覚(劉徳華/アンディ・ラウ)の4人。
そこに甜児(白冰/バイ・ビン)がやってきた。
一人だけ背を向ける浄海。甜児は話し始める。
甜児:「聞きたいことがあります。」
甜児:「あなたが彼なのですか?」
甜児:「私は確信しています。あなたで間違いありません。」
甜児:「あなたはあの夜私を救ってくれました。」
甜児:「あなたは黒装束を纏っていましたが、私にはわかります。」
甜児:「私はただ知りたいんです。」
甜児:「あなたは私のことを好きですか?」
背を向けたまま甜児の話しに耳を傾ける浄海。
浄能:「お嬢さん、あなたは何を言っているかよく考えて下さい。」
浄能の言葉でハッとして振り向く浄海。甜児が話しかけていたのは浄海ではなく、大師兄の浄能だった。。。
甜児:「私はずっと待っていたのです・・・あなたの返事を聞くために。」
甜児:「あの夜に見せてくれた勇気はどこに行ったのですか?」
横にいた浄覚が助け舟を出す。
浄覚:「それは本当に彼でしたか?」
甜児:「私はそうだと確信してます。」
浄覚:「あなたはそう思っているんですね。」
浄覚は浄海のもとに行き、甜児に言った。
浄覚:「それは彼だったのでは無いですか?」
目を逸らす浄海をじっと見つめる甜児・・・
浄覚:「目を閉じて感じてみてください。」
目を閉じる甜児・・・しばしの沈黙のあと、甜児がキッパリと答えた。
甜児:「いいえ」
甜児:「何も感じません。」
その答えにショックを受け呆然とする浄海。
浄覚はたまらず後ろを向いてニヤリ。
次は浄空をじっと見つめる甜児。
浄空:「私じゃありませんよっ。」
浄覚:「問題は鐘の音のように、風で移り変わります。」
浄覚:「自然の流れに身を任せましょう。」
ちょっと半ベソ状態の浄海。<br />浄能の肩に手をおく浄覚。<br />そして浄海を見てニヤリとする浄能。
甜児:「私はきっと彼を探し出せると確信しています。」
そう言って立ち去る甜児を見ていた浄海の表情は悲しげなものから、これで良かったんだという表情へと変わっていった・・・
浄海の淡い恋のエピソード最終章です。
私はどちらかというと浄海の恋話よりも、浄覚と他の3人の僧の関係というか、浄覚が受け入れられている描写の方が印象的でした。
本編ではそのあたりの描写が希薄でしたが、このシーンを見ると既に仲間の一人として浄覚が受け入れられていることがわかります。
CHAPTER 8-2 不満 (1分)
夜、炊き出し中の少林僧たち。そして並んでいるたくさんの難民たち。
浄空(釋行宇/シー・イェンレン)が母親と思われる女性に1つのイモを手渡す。
お礼を言って笑顔を返す女性。
しかし、いつも不機嫌な顔をしたあの夫人が、怒りながら文句を言う。
夫人:「なぜ食べ物がこれしかないの?」
夫人:「ちょっとお坊さんっ!これじゃ足りないわよ!もっとよこしなさいよ!」
浄空が言い返す。
浄空:「ここには少しのイモしかありません。ここにいる多くの人たちにとってそれは十分な量ではありません。」
そのやり取りを見ていた周りの群集たちが声を揃える。
群集:「そうだ!俺たちもみんな飢えてるんだ!!」
夫人:「私は気にしませんっ。だからもっとちょうだい!」
女性:「私はお腹が空いてないので、私のをどうぞ。」
そう言って浄空の母親が自分が貰ったイモを差し出す。
そして浄空に笑顔で言った。
女性:「私達がたくさんいただくのは間違ってます。もう十分ですから。ごめんさい。」
するとまだ興奮気味の夫人が女性に向かって怒り出す。
夫人:「あなた、何を言ってるの? 私たちは全然足りてませんよっ!!」
女性:「私の分をあなたに上げたら十分に足りるでしょう?」
見かねた浄空が無言で夫人にイモを差し出す。
夫人:「ほら見て!これで良いのよ!」
その後もブツブツと文句を言い続ける夫人だった。
浄空の母親の人柄が垣間見えるエピソードです。
CHAPTER 9 つかの間の再会 (4分20秒)
曹蛮(ニコラス・ツェー)の軍勢が少林寺に迫っていた。
急いで大移動を始める避難民たち。
浄空(釋行宇/シー・イェンレン)はひとり、その流れに逆らい母親を探していた。
そしてその浄空を見つける母。
連れに先に行ってもらうよう言伝をし、浄空のもとへ歩き出す母。
歩み寄る二人。
合掌する浄空。
母:「ほんとに大きくなって・・・」
母:「数年前、私は戦争で絶望していました・・・」
泣き出す母。
浄空:「この戦争が無ければ、私たちは再び出会えなかったかもしれません。」
浄空:「私達は再び出会える運命だったのです。」
母:「あなたに謝らなければ・・・」
浄空:「いいえ、わかっています。」
浄空:「運命は私達にはどうすることも出来ません。」
浄空:「私がここに居るのは、私自身への試練のためです。」
浄空:「あやまる必要なんてありません。」
浄空:「私はこうしてちゃんと生きています。」
無言で頷く母。
浄空は自分の数珠を母に渡し、話を続けた。
浄空:「これはあなたが持っていて下さい。そして私のことを思い出して。」
浄空:「曹蛮の軍隊はすぐここに来ます。」
浄空:「さぁ、行って!」
母:「おぉ息子よ・・・」
浄空:「母さん・・・母さんっ!!!」
泣きながら抱き合う二人。
束の間の母子の再会。
浄空は合掌し、母は大移動する民衆の流れの中に戻っていく。
その母親の後ろ姿に浄空は膝をつき、深く礼をするのだった・・・
特典DVDディスク収録の特典映像
コレクターズエディション付属の特典DVDに収録されている特典映像は、以下の通りです。
- ① インタビュー集(合計 約141分)
- ② BEHIND THE SCENES(約120分)
- ③ MAKING OF(合計 約39分)
全部で約300分(5時間)のボリュームです。これにBlu-ray収録のトレーラーと削除シーンで合計357分ということになりますね。
インタビュー集(合計 約141分)
少年僧を1人とみなせば、総勢13名のインタビューが国内盤の倍近い140分に渡って収録されています。
国内盤との違いはそれぞれの時間の長さ(国内盤は合計77分)と、本物の少林寺・方丈のインタビューが収録されていることです。
英語字幕ありなので、時間をかければ何とか翻訳できそうですが、いまのところその予定はないので、せっかくの140分も私にとってはあまり有り難くはないです(;д;)
以下がそれぞれの収録時間の国内盤との比較表になります。
BEHIND THE SCENES(約120分)
削除シーンは他の海外盤にも収録されていますが、この2時間に及ぶメイキング映像は、このUS盤コレクターズエディション特有のものだと思われます。
内容はというと、次項の国内盤にも収録されているメイキングのロングバージョンのようなものですが、余計なナレーションやインタビューは挿入されず、じっくりと撮影現場の様子を見ることが出来ます。
音声も撮影時のものがそのまま収録されており、字幕もあるので撮影現場の様子をリアルに感じ取ることが出来ますし、撮影時のカメラの動きや撮影前のキャストとスタッフの打ち合わせややり取りなど、国内盤ではブツ切れだったものもしっかりと収録されています。
欲を言えば、ナレーションや音声が日本語字幕であれば最高でしたが、それが無くてもかなりの満足度です。
MAKING OF(合計 約39分)
国内盤のDVD特典に収録されている短編メイキングと長編メイキングと同じ内容です。
- 【短編メイキング】(計16分)
- 禅武の精神:約2分
- 少林寺の建設:約2分
- 急いで脱出せよ:約2分
- 少年僧たち:約2分
- 最強の武術:約2分
- 侯杰と曹蛮と悟道:約2分
- 監督のメモ帳:約2分
- 苦労の数々:約2分
- 【長編メイキング】(約23分)
購入記録
一応、何かの参考になるかも知れませんので、私が本商品を購入した時のことを報告しておきます。
私はYesAsiaで購入しました。ネット上で注文してから到着まで2週間ちょっとかかりました。(発送先住所などによって変わってくると思います。)
- 商品価格:32.98US$
- 送料:6.98US$
- 合計代金:39.96US$(3,346円)をPaypalで決済。
- 4月7日:注文(発送予定日は2012年4月21日と注文確認メールあり)
- 4月13日:発送したとのメールが来る
- 4月23日:商品が到着
YesAsia以外でも購入方法はあります。いくつか参考として載せておきます。
US盤Blu-ray
コレクターズ
エディション
YesAsia
新入荷続々♪GW期間中メール便送料無料絶賛実施中♪1点からでもお得で… |
『新少林寺』US盤Blu-rayコレクターズエディション 総評
海外盤で日本語は対応していないのは当然なので、それは評価対象外とすれば満足度は満点です。
削除シーンは他の海外盤にも収録されていますが、加えてやはり2時間のメイキングシーンがとても良かったです。
もし削除シーン目当てで海外盤の購入を検討するのであれば、是非このUS盤コレクターズエディションをお勧めします。
商品名 | 超私的評価 |
---|---|
『新少林寺』-US盤Blu-rayコレクターズエディション | 超私的評価=10 |
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|グッズ情報の総合案内 -
『新少林寺』4月3日発売DVD&Blu-rayレビュー
|国内盤や他の海外盤の総合情報 - 新少林寺(2011)サントラ
初めまして。
最近15年ぶりくらいに香港映画にハマって、いろいろ見ているDVDの中に「新少林寺」があり、
香港版には削除シーンが入っていると知って購入できないか等検索している時にここにたどり着きました。
(チン・シウホウさんのファンで、シウホウさんのページは参考にさせていただいてました。現在はシウホウさんとウー・ジンさんのファンです)
US版に特典がたくさん入っていると知って、楽天市場に注文しているところです。
ありがとうございます♪
商品が来るのがとても楽しみです。
圭さん、はじめまして。
コメントありがとうございます。
もうUS版はご覧になりましたでしょうか。
少しでも参考になったのであれば嬉しいです☆
こんにちは!
昨日届いたので、さっそく2時間ものメイキング映像を見ました。
撮影の様子、特に綿密に打ち合わせた後のアクションシーンはとても見ごたえありました。
削除シーンですが、英語がとても苦手なため、ここで訳していただいていて、とても助かりました!
US版買ってよかったです♪ ありがとうございました。
いえいえ、ご満足いただけたようで、こちらも嬉しいです☆
こんにちは!!お久しぶりです!!買いました。買っちゃいました!!アマゾンCOMで!海外のアマゾンから買うことに挑戦しました。アドレス登録から、住所書きやクレジットに恐る恐るしちゃったんですけど。10月8日に頼んで今日届いたんです。安くでと、USEDを選んでかったんですが、送料が1500円くらいかかって、支払いは2500円弱。そして海外の酔拳2にはインタビューがあるとみて、それも頼んだら、物が違ったようで特典はありませんでした。それも同じくらいかかりました。でもとどくかな??と思っていた住所書きもちゃんと届いたので、ちょっとうれしかったです。先ほど蛇拳酔拳情報を目にして、高いけどこの二つは持ってないのでやった!!と思ったところです。すごい情報網ですねー。ライジングのパンフレットも今頃ですがやっとみて、これまた驚きの連続。はーーーこのサイト見るだけで一週間は動かなくてもいけそう。ホント脱帽です。ありがとうございます。
やまやまさん、こんばんは~。
世界進出おめでとうございます☆
海外盤はほんと届くまで不安ですよね。
何度も注文してるところでも、
受付のメールが来ても、
やっぱり届くまで不安(^_^;)
10/8で今日着とは結構速いですね。
amazon.comは海外発送に対応していない商品も多いし、
商品説明もいいかげん(USED系)なのでちょっと困ったものですね。
「酔拳2」は残念でしたね。。。
国内盤Blu-rayに収録されるのをほんの少し期待しましょう。
お暇なときにじっくりサイト巡回してください(^▽^)/
なかなか素晴らしい映画だと思いました。主人公はなかなか死なないのが
多いですが、珍しいなと思いました。よかったと思います。
そうですね。
私は基本、そういう結末の映画は好きじゃないんですが、
この作品はしょうがないなと感じさせられました。
名作だと思います(;д;)
こんにちは。見事な十分すぎる読解力ですね。全部じっくり拝見させて頂きました。ある意味貴殿の内容に感動してしまいました。映画自体には評価されて頂いているようでよかったです。本国制作側も各国配給発売元の苦労を聞いていますが伝えられる機会があれば伝えて、返答を聞いてみたい気がしました。
今後も拝見、勉強させて頂きます。
乱文をお許し願います。
eddieさん、こんばんは。
嶋田瑠那さんの関係者の方でしょうか?
大変恐縮です。でも、私に読解力は無いはず。。。(笑)
作品はとても気に入っています。
日本での評価も高いようです。
ただその分、もう少しプロモーションに力が入っていたら、
もっとヒットしたのでは、と残念に思います。
嶋田様の益々のご活躍を心よりお祈り申し上げます。